Maker Faire 2025
ねえねえ、聞いて!!今年のMaker Faireでとんでもないものを見つけちゃったよーー!!
何なに???また変なおもちゃ見つけちゃったの?りなこはほんとそういうの好きなんだから。。。どれどれ

フル3Dプリントの。。。風洞!?
凄すぎるんだけど??
今までいろんなパーツが3Dプリントのものは観てきたけど、まさか全部印刷しちゃうなんて。。。
今回の記事はMaker Faireで発見した”オープンソース”で”データも公開されてる” 3Dプリントの風洞です!家庭機を使って印刷した感想や性能に迫って行きたいと思います!
- 3Dプリンターで出来ることを知りたい
- え、、、家でマイ風洞が作れるんだって!?
- 今回の記事のレーティング:
風洞って何?風洞の性能とは?みたいなトピックでは以前風洞についての記事を2つ書いているので、気になる方はこちらもご覧になってみてくださいね。
作ってみる
早速メーカーのサイトにアクセスしてSTEPデータをダウンロードしてアセンブリを組んでみます。と言いたいところですが、まずはライセンスの確認から!クリエイティブコモンズ準拠と書いてるから自由にDL、改変しちゃってもOKみたいです。2025記事執筆時点では CC BY-NC-SA 4.0(表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際)と書かれていました。
この手のオープンソースのデータは条件が変わったり思わぬ侵害をしてしまうことがあるから、いじる前には必ずライセンスの確認をやろうね!

https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/
家ではCADは。。。という方はこれを機に是非とも導入しちゃいましょう!FusionかSolidworks for Makersが安くておすすめです。
公開されていたのは吸い込み型風洞です。これを作っちゃいます!google driveから一式ダウンロードできました。

アセンブリは含まれていなかったのですが、組立参考資料を基にすぐにアセンブルできました。BOMもあるのでボルト類等市販品の購入も必要になります。12cmのPCファンを利用するようです。


ぱっと見た感じ、メッシュやハニカムが中々凶悪そう。。。!頑張るぞーーー!
事前準備
作るのに必須アイテム
アセンブリを組み、BOMを確認して行きます。印刷サイズから見て下記の機材が必要なようです。
- 250mm角以上の印刷面積を持つFDM3Dプリンター(Bambu P1s/X1c/P2s、Anycubic Kobra S1など)
- PLAフィラメント:2.5kgぐらい。めっちゃ使います、PETGでも良いかも。
- 0.2mmノズル / 0.4mmノズル:0.4mmは純正付属だと思いますが、0.2mmがないとハニカム等の部品が印刷できません。
- ファン、ボルトナット類:BOMが付属するのでそれを参考に買いましょう!たった数種類のボルトで組立ができちゃいます。
特にファンや制御周りは製作者にお任せとあるので、自由度がありそうです。私は色々とカスタムしちゃいました。
あると便利そうなアイテム
他にもあると製作や運用が楽になりそうだなと感じたアイテムを挙げてみました。
作る時に私が使ったアイテムです!無くても作れるとは思うけど、250mm超クラスのプリンターを保有している人なら今後のためには投資効果大だと思います!
Supertack cool plate (P1sユーザー)
PLA/PETG印刷するなら絶対あったほうがいいです。特に大型造形物だと剥がれるリスクがPEIプレートとは全然違います

絶対失敗したくなりプリントですよね?こんなものが作れるほんとに凄い時代です
PLA/PETGサポート材フィラメント
対面フランジが多く、剝がしやすさ/仕上がりが段違いです。普段はケチってあまり使わないのですが、有無しだとやっぱり仕上がりが全く別になります。
0.6mmノズル
造形物巨大なので時短大事
フル稼働と言うわけではないものの、何も考えずに0.4mmで少しずつ作って一週間ぐらいかかりました。毎日仕事から帰って剥がしてセットして、を繰り返しました。巨大なので実質作れるのは1日1部品ですね。。。
おまけ(Bambu P2s)
久しぶりのヘビーユースでP1s置き換えでP2sを買っちゃいました。
最近ライバルがP1sに追い付いてきたと思ったら、ただのX1c後継機のP2sが発売されてしまいました。コスパがあまりにも圧倒的なので250mmサイズならほぼこれ一択だと思います!買いましょう!
カスタム内容
オープンソースのデータを入手してカスタムしない人なんていないですよね?私は下記のようにいじってみました!この辺りはそれぞれの好みに合わせて自由でいいんじゃないかなと思います。
Noctua NF-F12 iPPC 3000 PWM化
PCファンでは風量/静圧に定評のあるArtic P12maxが推奨されていましたが、NF-F12をどうしても使ってみたかったので買っちゃいました。
NF-F12は3000rpmで驚異の7.63 mmH2Oが出るよ!損失を除けば10m/s風速が出せるみたいですが果たしてその実力は。。。!?


ミスミフレーム化
元の設計では大きなベースプレートを使うようになっていますが、そこまでしっかりしたのがいらないので適当な30フレームにしました。掃除機のように縦向きに保管して使う時は台車等で運搬する運用思想です。



これで保管も多少はマシですね?ご家族のいる方は十分に事前同意を取ってから作りましょう。。。
ガスケット追加
元データにはガスケット溝のみだったのでTPUで適当に作りました。組んでみるとかなりタイトに面接触するので無くても大丈夫そうな気がします。

安定化電源
12VDCがあれば何でも動くんですが、電流値をモニタリングしたかったので安定化電源→PWMコントローラー→ファンの順に繋ぎました。

細かい設計変更
ハニカム部を元々の一体型から分割構造にしたり、印刷や保守が楽になりそうなように変更しました。ステーやその他細かいところは微修正をしました。

データエキスポート
準備ができてたら各部品をstlにエキスポートして印刷して行きます。STEPのままでも印刷できますが、うちはスライサーとの相性がイマイチで重くなるので一旦stl化しています。
ファンの制御
ファン周りはユーザーにお任せだったのでAmazonで適当な中華製PWMファンコントローラーを買いました。大体はPCファンはP-QがストレートなPWM特性なのでおおよそのPWM%とファン動力から出力を推定することができそうです。
組立
メーカーサイトに丁寧に組立方法もめちゃくちゃ分かりやすく書かれていて、特殊な工具も不要なので順番に組んでいくだけです。部品が軽いので楽チンですね。
https://docs.google.com/presentation/d/1HeKmAj3RoLbOV30ukN-pI1VP9eOQxOqxkM-c5rO9PWg/edit

樹脂最高~~!このぐらいのサイズでもスチール製だと一人だと結構厳しいです。。。
性能を計測してみる
動作確認
電源類を繋いで動作確認です!定格で38.5Pa @ 2820rpm (約7.7m/s)、消費電力は3.55Wでした。ほぼスペック通りですね。ファン静圧が75Paなので結構な効率の良さです。



測定項目・方法
さて、以前の風洞の記事では風洞の性能の指標として、下記を挙げましたが、それぞれに対する測定方法を考える必要があります。
- 最大/最小風速
- 分布
- 乱れ度
残念ながら乱れ度については熱線風速計が必要だったり、機材の面から家庭で実施するのは困難です。そのため、今回は最大風速と分布を計測してみたいと思います。
風速の計測
風速計は安価なアナログマノメータが使えます。メーカーサイトでは下記のような風速データが公開されています。P12max使用時のデータなので、NF-F12だと最大風速が7.7m/sになりそうです。

風速計本体は0.7管を切って全圧プローブを製作してみました。測定胴本体に静圧管を差し込んで、差圧で動圧を計測する仕組みです。

分布の計測
測定胴内の分布を先程の全圧管を上下左右に動かして計測します。スライドする構造にしたあるので、定規で計測しながら手で動かしていきます。
本来はピトー管のほうが理想的ですが、小さすぎて実装が無理だったので、別途軸方向同一断面に静圧ポートを空けています。


計測結果
分布
プローブを上下に移動させながら、全圧分布を計測してみました。縦軸高さ方向 (0mm = 風洞の中心)です。 端のほうでの風速が安定しない風洞もある中、ほぼ一定でかなり良い素性が得られました。

風速換算し0mm地点を1として正規化すると、+/1%以下の分布のようです。

1%と言えば、学校等でも使えるスペックなのではないでしょうか?管理人は数万円で作れたので、学生が自分で手組して実験をする授業の教材にもとても良さそうです!
ファン回転数 – 風速
次にファン回転数と風速の関係を0mm中心地点で計測してみました。

PWM Dutyと電源の表示電流です。待機電流があるようで、ファン内部でモーター以外の消費があるようです。

PWMとファンrpmです。rpmは内臓センサなので、+/-300rpmの誤差があって、制御性が少しイマイチでした。

最後にPWM Duty 0~90%と全圧です。上昇と下降では1Pa程度のヒステリシスが出てしまい、少し不安定でしたが、全体の傾向は得られました。
アナログ計器の読取り精度や中華製電源、PWMコントローラーが悪さして、中々計測が安定しませんでしたが、そこそこの線形性のようです。
今回判明した一番の問題は、ファンの制御が上昇局面と下降局面で安定しないこと、また全圧計の口径が極めて小さく、静定まで数分かかってしまうため、非常に悪いヒステリシス特性が出てしまいました。
今後もこの数千円の構成で計測をするのであれば、今後の課題かもしれませんね。。。?
課題はあると言っても、まさかおうちで3Dプリンターで風洞が作れる時代がくるなんて、凄い時代になったよね~
今回はただ作ってみるというのが目的だったけど、色々と勉強になったわね。
理科の授業にも使えそうだし、全国の学校に普及しますように!
まとめ
今回はながれ技研さんが公開していたオープンソース風洞を作ってみましたが、作った後に何を計測するかは特に考えておらず、、、作った後も思い浮かびませんでした!もし何か計測してほしいものがあれば、ブログ用に天秤も作ってみようと思うので、ご意見お待ちしております。
今回はここまでです!最後まで読んでくださってありがとうございます。
3Dプリンターをフル活用した感があって良かったです!凄い時代になりましたねほんと!






















